OCR技術はここまできた!OCR×RPAで入力業務を自動化!

人が紙面の情報をPCに入力するのには、手間がかかるし入力ミスも起きるので、もっと効率をよくしたい思っている方も多いでしょう。

OCRとRPAを組み合わせることで、入力業務を自動化することができます。

OCRとは、紙面や画像から文字を読取り、テキストデータとして認識する技術のことを指します。
RPAとは人間がPC上で行う作業をアプリに覚えさせ、自動化する技術のことを指します。

これらOCRとRPAを組み合わせれば、スキャンをするだけで入力業務まで自動で行ってくれるようになります。

実際、OCR×RPAを導入し、データ入力を自動化した企業では、すべて手入力で行っていたときと比べて、業務効率が約3倍改善されたという企業もあります。

ここでは、OCR×RPAで入力を自動化することにより得られるメリットや実際にはどんな製品があるのかを解説していきます。

 

1 OCR×RPAとの連携による業務自動化

OCRとRPAを連携させることにより、請求書や申込書などの紙面の文字や、PDFで画像として入手したものを文字として読み取ることがきます。


さらに読み取ったテキストデータをパソコン上のエクセルや他の基幹システムなどに自動で入力することが可能になります。

少し前のOCR技術では、ひらがな・カタカナ・漢字が多様で複雑なことから、日本語を正確に読み取ることはできないとされてきました。

しかし、OCRにAIを導入し学習させることで、その精度を飛躍的に上昇させることができるようになりました。

現在では罫線なし(マス目で区切られていない様式)の紙面に書かれている手書き文字でも、99.22%の精度で文字の読取りを行うことができるOCR製品もでています。

このOCR×RPAで入力自動化を実現すれば、今まで人間が行っていたデータ入力業務の負担を軽くすることができます。

 

OCR×RPA導入後でも人間のチェックは必要

OCR×RPAを導入後でも文字が正しく読取られているか、人間がチェックすることが必要です。

OCR×RPAを導入したからといって、複合機に紙面を通すだけですべての作業が完璧に行われるわけではありません。

OCRの読取精度が100%とならない以上、人間によるチェックが必要です。

 

2 RPAとの連携により得られる4つのメリット

OCRとRPAを連携させることによって以下の4つのメリットが得られます。

 

入力によるエラーが少なくなる

OCRは綺麗な文字であれば、認識精度が100%に近づきます。


しかし、人間が入力を行っている場合には、簡単な文章を入力するとしても、どうしても文字の読み間違いや、見落とし、打ち間違いにより、紙面の情報を正しくパソコンに入力できない場合があります。


しかし、OCR×RPAだと、しっかりとした文字が書かれていれば、文字の見落としや、打ち間違いは発生しません。

 

人を雇うより、コストパフォーマンスが高い

OCR×RPAは入力精度や速度が人間より優秀なので、長期的にみれば毎月継続して発生する人件費と比べて、圧倒的に費用対効果が高いといえます。

人間が手入力を行う場合と、OCR×RPAで入力した場合を比べてみると、以下の図のとおりになります。

 

手入力より早く作業ができる

OCR×RPAが人間の手入力より作業速度が早いということは、資料が届いてから素早くデータ化できるので、期限が近いなど、急ぐ必要がある業務の場合にはOCR×RPAの方が効果的です。

 

文字検索により管理がしやすくなる

紙面の情報をデータとして保存する場合には、スキャンし、画像として保存している企業が多いでしょう。

しかし、OCRで読み取って文字情報として保存すれば、文字検索機能が使えるので、何か情報を探している場合に見つけやすくなり、管理がしやすくなります。

 

3 RPAとOCRの連携による活用場面

 

ペーパーレス化が進んだ現在でも、得意先や顧客に対して、紙面でやり取りを行っている企業も多く、ほとんどの企業が手入力により処理しています。

ここでは、OCR×RPAを使った具体的な活用場面を紹介していきます。

 

注文書や契約書などの入力

申込書のやり取りを紙面で行っている場合や、契約書の内容を入力する場合などには、顧客の情報を基幹システムに入力していかなければなりません。

しかし、1件ごとに入力する文字数も多く、具体的には氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの基本的な情報から、営業情報として活用するための家族構成や年収、その他情報の入力まで原則としている企業もあるでしょう。

このような顧客情報のフォーマットはパターンが決まっていることが多いので、OCR×RPAを活用しやすく、また、入力する情報量も多いので導入効果が大きいです。

 

請求書などの会計データの入力

請求書やレシートといった、会計データの入力に必要となる証憑もOCR×RPAで入力自動化できます。

これら証憑は発行する相手によって様式は異なりますが、読み取る情報がある程度決まっているので、自動化しやすいです。

請求書を例とすると、読み取る情報は日付・取引先・取引内容・金額なので、これらの読み取る情報がパターン化されていれば入力を自動化することができます。     

 

名刺の入力

名刺が大量にたまってしまい、その整理に困っている方も多いのではないでしょうか。

その場合には、名刺情報をデータ化して、地域別や役職別にソートできるようにすれば、管理するのにとても便利です。

この名刺のデータ化もOCR×RPAを活用すれば、入力を自動化することができます。

しかし、名刺に載っている情報は氏名、役職、住所、電話番号など決まっている情報ですが、文字のフォントが立体的になっているなど、特殊な場合には認識できないこともあります。

その場合には手入力を行う必要があります。

 

アンケート他、手書き情報の入力

手書き文字の入力もOCR×RPAで入力自動化できます。

手書きの文字に対応しているOCR製品には認識精度が高い製品がでているものの、正確に認識するためには、文字が丁寧に書かれていることを前提としています。

例えば、税金納付書や振込用紙、受験票などによくある、罫線がある様式に記載する場合には、文字を書く側も機械で読み取ることを前提に書くので、ある程度綺麗な文字となり、OCRによる読取りが正確に行えます。

しかし、アンケート用紙などに文字を崩して書かれている場合や、雑に書かれている場合には正確に読み取ることは難しいでしょう。

 

4 OCRソリューションの紹介

ここでは、OCRの製品を紹介します。

OCR×RPAはOCRにより読み取ったデータをRPAにより基幹システム等に取り込むことにより入力自動化が実現するので、OCR×RPAを導入するためにはOCR製品とRPA製品を組み合わせて行わなければなりません。

OCRによって様々な特徴があり、自社の運用に合う機能を持つものを選んで、入力業務自動化を実現しましょう。

 

①「Tegaki」 by Cogent Labs

OCR機能の特徴
・罫線なしの手書き文字だけでなく、チェックボックスや文字を囲っている○印なども読み取れる
・データを用意することで、多言語や業界用語に対応可能
・クラウド型のサービスにより導入コスト削減

認識精度を向上させるための取り組み

「Tegaki」はディープラーニングを活用した独自のアルゴリズムを実装することにより高い認識精度を実現しています。

さらに、スキャンした画像をサイズの調整・傾き補正・ノイズの除去など、「Tegaki」が処理しやすいように前処理を行なえば、認識精度を向上させることができます。

「Tegaki」の詳細はこちら

 

②「Prexifort-OCR」 by NTTデータ

OCR機能の特徴
・罫線無しの自由手書き文字に対応
・傾き、伸縮は自動で補正
・TWAIN規格対応によりどんなスキャナでも接続

認識精度を向上させるための取り組み

「Prexifort-OCR」はディープラーニングを採用し、認識精度を向上させています。

さらに、姓名辞書・郵便番号辞書・ユーザー辞書と単語照合させることにより、単語の認識精度を向上させています。

「Prexifort-OCR」の詳細はこちら

 

③「ABBYY FineReader」 by ABBYY

OCR機能の特徴
・特定のフォルダに入れたファイルを自動でOCR読取り
・PDFとWordなど異なる文書を同一画面で比較チェック
・日本語を含めた192の多言語に対応

 

認識精度を向上させるための取り組み

「ABBYY FineReader」は表やグラフの認識精度、レイアウトの再現性を向上、目次・段階的な見出し・ヘッダーフッター・表や画像などの識別を強化しています。

これにより、レイアウトが複雑な文書であっても高い精度での読取りを実現しています。

「ABBYY FineReader」の詳細はこちら

 

④「帳票OCR Ver.8」 by Panasonic

OCR機能の特徴
・罫線無しの自由手書き文字に対応
・かすれているなどの低品質文字に対応
・位置補正機能、帳票自動判別機能搭載によりさまざまな帳票に標準対応

認識精度を向上させるための取り組み

「帳票OCR Ver.8」はディープラーニングにより文字認識精度を向上させています。

さらに、受注書、発注書、見積書、納品書などの認識方法を登録しておけば、スキャンする際に帳票の種類を選択するだけで、適切な設定で読取りを行います。

「帳票OCR Ver.8」の詳細はこちら

 

5 OCR×RPAソリューションの展望

今後、OCRの読取精度はAIが発達していくことにより、ほぼ100%の精度で読取りを行えるようになるでしょう。

例えば、今までは正確な読取りが難しかった文字も文章だったら文脈、帳票だったら他の帳票と比べるなどして、正しい文字を判断し自動入力を行えるようなるでしょう。

そうなると、人間による手入力の業務はOCR×RPAがすべて引き受けてくれるようになり、人間は他の重要な仕事に集中できるようになります。

今後は企業システムにOCR×RPAが組み込まれることが常識となり、OCR×RPAを活用することによる生産性の高いシステムモデルがスタンダードとなっていくでしょう。

 

まとめ

入力業務は自動化できる

人間はチェック作業のみを行うようになる

OCR×RPAを導入するメリットは以下のものがある
・入力によるヒューマンエラーがなくなる
・人を雇うより、コストパフォーマンスが高い
・手入力より早く作業ができる
・文字検索により管理がしやすくなる

OCR×RPAは今後、企業のシステムモデルとしてのスタンダートとなっていく